妊娠中、お腹の中で健康な赤ちゃんを育むために重要なのが、「葉酸」です。
葉酸はビタミンB群の1種で、造血作用や細胞を作る作用を持っています。
母体にとって非常に重要な栄養素であり、厚生労働省も妊娠中・妊娠計画中の方の葉酸の摂取を推奨しています。
しかし、食品からは目標量を摂取しづらいというのも葉酸の特徴です。
葉酸は葉物野菜などに多く含まれていますが、吸収率が低く、水に溶けやすいため調理の段階で失われやすい成分なのです。
そこでオススメなのが、葉酸のサプリメントです。
葉酸のサプリメントは、どのように飲むとより効果的なのでしょうか?
サプリメントを飲むのにオススメの時間帯やタイミングなどを見ていきましょう。
目次
葉酸のサプリメントを飲む時間帯
多くのサプリメントは、摂取量は書かれていても飲む時間は書かれていません。
これはサプリメントと医薬品を混同しないよう、薬事法によって定められているためです。
葉酸のサプリメントのオススメの飲み方は、1日数回に分けることです。
水溶性の葉酸は身体から排出されやすいため、朝や夜にまとめて飲むと体内に保たれる時間が短くなってしまいます。
1日2~3回に分けて飲むことで、成分が体内に長時間保たれ、吸収の効率がアップします。
朝や昼、朝や夜など、時間帯を分けて飲むと良いでしょう。
サプリメントを飲むのを忘れた!そんな時は?
朝と夜に分けて飲むつもりが、朝サプリメントを飲むのを忘れてしまった!
そんな時は夜に1日分をまとめて飲んでしまっても大丈夫です。
サプリメントは医薬品ではないため、1日の容量さえ守っていれば飲むタイミング・量を自由にコントロールできます。
葉酸は不足しやすい栄養素なので、1度に飲む分量よりも、1日に飲む量を意識して継続した方が良いでしょう。
葉酸のサプリメントを飲むなら食前?食後?
葉酸のサプリメントは、食前・食後どちらに飲む方が効果的なのでしょうか?
吸収の効率を考える場合、オススメなのは食前または就寝前です。
胃が空っぽになっている分、効率よく葉酸を吸収できます。
また就寝前は、有効成分の吸収率が特にアップするオススメの時間帯です。
しかし、空腹時にサプリメントを飲むと、胃に負担がかかってしまうという方もいるでしょう。
特に妊娠中はつわりの影響もあり、食前にサプリメントを飲むのは辛い……ということも多いかもしれません。
そんな時は、食後に飲んでもOKです。
食前に飲んでみて平気であれば継続し、胃に負担がかかるようだったら食後に変えるのがオススメです。
葉酸を飲む時にカフェイン系はNG
葉酸のサプリメントを飲む時は、水またはぬるま湯で飲むようにしましょう。
お茶やコーヒーなど、カフェインを含む飲み物は特に避けるようにしてください。
というのも葉酸はカフェインによって吸収が阻害されやすく、せっかくのサプリメントが無駄になってしまうことがあります。
消化器官にしっかり届けるためにも、コップ1杯分の水分で飲むのがオススメです。
葉酸の目安量は?いつ頃から飲み始めればいいの?
葉酸の摂取目安量は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によって、以下のように定められています。
・成人男性、成人女性 … 240μg
・妊娠を計画中 … 400μg
・妊娠中 … 480μg
・授乳中 … 340μg
これらの基準量を念頭に置いてサプリメントを飲むと良いでしょう。
また妊娠を計画している場合、妊娠の1ヵ月前から葉酸を摂取することが推奨されています。
もちろんそれ以降でも、葉酸のサプリメントを飲み始めるのに遅すぎるということはありません。
葉酸のサプリメントの過剰摂取は厳禁!
海外の研究で、妊娠後期の女性が1000μg以上の葉酸の摂取を継続した結果、生まれてくる赤ちゃんの喘息のリスクが高まるという報告が出ています。
葉酸に限らず、サプリメントの過剰摂取は厳禁です。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、サプリメントは必ず用法・容量を守って使用しましょう。